美容師の仕事とアトピー

美容師の職業病の1つに、手荒れがあります。

働き始めのアシスタント期間に、シャンプーや薬剤の流しをすることが多い為、手指や腕がカサカサ・ジクジクしてしまい、その為に美容師を辞める人も多いです。


さて、私は肌が弱く、小さいころからアトピー性皮膚炎の症状が出ていたため、この手荒れにはかなり悩まされました。

美容師の仕事は手が荒れると分かってはいたのですが、美容の知識を得たい・技術を身に付けたい・好きな美容の仕事をしたい気持ちから、あまり深く考えずに美容師になってしまいました。
あまりの痒み・傷みに、アトピー体質なのだからもっとしっかり考えるべきだったと、後悔しましたね…。

よく言われる表現ですが、「電車のつり革をつかもうとする、と指の関節がパックリ割れる」状態で、自分の顔を洗うのも髪を洗うのも苦痛。
冬は特に酷く、自分の服のボタンを留めるのも苦痛で、絆創膏を毎日8~10枚消費しつつ働いていました。


ただ、なぜこんなに手荒れ(腕まで荒れていました。おそらくアトピーですが)が酷くなるのだろうと、不思議に思っていました。

薬剤の塗布は必ず手袋着用、薬を調合するときも着用。
シャンプーするとき、薬を流す時、ただ髪を濡らす時・細かい毛を流す時も手袋着用。
…と、徹底していたにもかかわらず、私の手は常に荒れていました。

なぜ手がこんなに荒れるのか、の答えが最近アトピーを直そうと思い立ち、いろいろ調べて試しているうちに分かる様になってきました。(もうすぐアトピーが直ると思いますので、アトピーに関するサイトも作成予定です。)


劇薬のブリーチ剤・縮毛矯正剤はもちろん、パーマ液・カラー剤も皮膚にとっては刺激的ですが、シャンプー・トリートメントまで手荒れに相当な悪影響を与えているとは思っていませんでした。

シャンプーについては、ヘアケア製品を選ぶということというページでも少し触れていますが、市販のものに多い「ラウリル硫酸ナトリウム」という成分(サロン商品でも使われているものもあります)は、アトピー性皮膚炎の人には避けた方が良い成分でしょう。
大まかにいうと、石油系の合成界面活性剤を使用したものはアトピーには大敵です。

私の場合、石油系合成界面活性剤のシャンプーを自分で使うと顔には頭から流れてくるラインで眉上、眉間、鼻回り、耳回り、首…と、アトピー湿疹ができてしまいます。

また、髪に良いイメージもある為、皮膚にそこまで悪影響は与えないだろうと勝手にイメージしてしまっていましたが、トリートメントもアトピーには良くないです。
トリートメントにも界面活性剤や化学物質が含まれていますから、考えてみれば当然でしょう。


髪を乾かす前に、素手で洗い流さないトリートメントを付けたり、それらを流すために頻繁にハンドソープで手を洗ったりしていました。
それだけでなく手袋を着用していても、薬剤・シャンプー・トリートメントに触れる機会が多い為、仕事をしている以上、完全には防ぎきれないですよね。

美容院で働いている間、私からも私の部屋からも「美容院のにおい」がすると言われたことがありますから、界面活性剤・化学物質にまみれた生活でしたし、なかなか治らないのも当たり前だったのかもと、今は思っています。
おそらく美容院の空気さえダメで、天井が高いお店で仕事していた方が症状が軽くなりましたから、いろんな要因が関わっていたのでしょう。


また、一度荒れてしまってからでは、新たなダメージに皮膚の治癒力が追い付かないし、治ってもまた荒れてしまうため、慢性的な手荒れになるので皮膚科に行っても「辞めないと治らない」でステロイド薬を処方されて終わりでした。

以前は、こんな酷いアトピーの私でも美容師続けてるんだから、手荒れで美容師辞めると聞くと逃げるのを手荒れ・体質のせいにするんだ、根性ないな~なんて思っていましたが、アトピー辛いなら、早い所その環境から離れた方が良いでしょう。頭硬かったですね 笑。


美容師やっていた頃はステロイド剤塗りながら、出来る限り手袋着用、水に強い絆創膏貼って自分なりにアトピーと上手く付き合っていました。
辛かった時も多かったですが、上手く付き合う方法を編み出せばやれないこともないです。

ですが、今思うのはアトピーなら美容師の仕事は避けた方が良いだろうな、ということです。
ステロイド剤に限らず薬には副作用がありますし、手荒れも辛いですが、酷くなると顔にまで湿疹が出て来ることもあります。

美容が好きということは、見た目にも気を使っている人が多いでしょう。
手荒れより、顔に出てきてしまった時の辛さは、できれば味わいたくないものです。


昔に比べて、お客さん相手に施術する美容にかかわる仕事は、今はネイルやまつげエクステ、エステや脱毛サロン等いろいろありますから、アトピーが辛いならいろんな選択肢を考えてみてもいいのかもしれません。