マイナンバー導入で美容師の労働環境はどうなる?

去年から、マイナンバーが導入されました。
マイナンバーの導入について個人的にどう思うかは差し控えますが、美容業界は荒れるだろうなと思っています。

 美容師の労働環境というページでもかきましたが、美容師の労働条件は一般的な感覚からするとあまり良く無いでしょう。
 多数の店舗展開をしている大手や一部の中規模サロンでないと、社会保険完備で雇ってもらう事が難しいですし、休みも少ない、営業時間以外で技術練習をしたり後輩に技術を教えたりして自分の時間が少ない上に、給料も一般的に言えばあまり高くはありません。年収300万いかないくらいの人が多いとは思います。


今の日本でサービス業は産業構造上、給料が低いのでサービス業である美容師はやはり他の業界に比べたら給料は低いです。大きな利益を生み出しやすいビジネスモデルではないせいもあるとは思いますが(やり方によっては変わるでしょうけれど、一般的に)。


美容院で社会保険完備にするには、一人あたり最低でも60万は売上が無いと運営していけないそうです。アシスタントがいたり、レセプションの人がいたりすれば尚更、美容師技術者は売上を上げる必要があります。

特に、少人数スタッフの個人店だと、店側が支払う必要がある社会保険(厚生年金・健康保険・労災保険・雇用保険)の負担額が重くのしかかってくるでしょう。ほとんどの個人経営の美容院が社会保険完備ではないことを考えても、、そちらに充てるお金を用意できない店が多いのではないかと思います。

私が個人店で働いていたときの売上や人件費・材料費等、単純に考えてみても「そりゃ私の給料、そう簡単に上げられないわ 笑」と思ったくらいですから、こういった個人のお店で社会保険完備にするのは難しいと感じました。



さて、こういった状態の美容業界でマイナンバーが導入されると、どうなるでしょか。

マイナンバーの導入理由を単純に考えると、国に入ってくるお金を増やしたいからですよね。脱税を防ぐ等も理由の一つに挙げられるとは思いますが、社会保険完備であれば、健康保険、厚生年金…と確保できるお金が増えます。たぶん所得税も上がっていくでしょう。


今、美容業界では社会保険完備でない労働環境で働く人が多いので、マイナンバーの導入で今までのように誤魔化しが効かなくなれば、社会保険を完備するように国から指導が入るでしょう。

細かいことは省きますが、労働時間が週20時間未満は労災保険、週20時間以上~30時間未満は雇用・労災保険、週30時間以上は雇用・労災保険、厚生年金、健康保険の対象になります。
労災保険は会社負担、雇用保険は一部会社負担、厚生年金・健康保険は半額会社負担です。

上記の対象者であっても、会社側は負担をしたくないし(出来る状態じゃない)、今までは国から指導が入ったりすることがなかった為、会社側が条件に当てはまる労働者を加入させる義務を果たしていなくても、素知らぬ顔でやっていけました。

マイナンバーが導入されれば誤魔化しが効かなくなりますので、条件に当てはまる労働者に対し、会社側は保険に加入させる義務が本格的に生じます。


国から指導が入っても、社会保険を完備できない経営状態である個人店は多いでしょう。店を閉める選択をせざる負えない個人店や、従業員を雇えなくなった店で首を切られてしまう従業員も出てくるのではないかと思います。

労働者側からすると、単純に言えば社会保険完備の方が良いでしょう。ですが、社会保険完備に出来る経営状態ではない美容院が、保険加入に義務に迫られた場合はどうなるか。もし自分の働く店がそうだった場合、自分の身に何が降りかかってくるか真剣に考えた方が良さそうです。